この記事ではBCD出力について解説します。
目次
BCD出力とは
BCDとは2進化10進数の事で、英語ではbinary coded decimalと書き、頭文字をとってBCDと呼んでいます。2進化10進数(BCD)とは10進数のそれぞれの桁を2進数の4ビットで表現する方法です。
それでは10進数の「573」をBCD変換する例について見て行きましょう。
10進数を2進数の4ビットずつで分けて変換すると「0101 0111 0011」となります。
これをPLC出力に置き換えると、こうなります。
Y0~Y3を出力する場合、10進数の「3」を表示するときは「0011」ですから、Y1とY0がONですね。
これを使った具体例を出して説明していきます。
BCD出力の使用例
具体的にBCDをどのように使っていくかを見て行きましょう。
7セグメント表示器
このように数字を表示してくれるパネルをよく見るかと思います。この表示器を7セグメント表示器と呼んでいます。
実際にどのような仕様で数字を表示させているのか、信号線と表示の関係を確認しましょう。
7セグメント表示器から信号線が4本伸びています。
表示させたい数字をBCD変換させて、この4本の信号線をそれぞれON/OFFさせて数字を表示します。この表示器は0~9まで表示できるようになっています。
次に、それぞれの表示器に信号線のアドレスを割り付けます。
こんな感じでY0~YFを使用して割り付けます。
ラダーから出力するときは、BCD命令をこのように使います。この1行で「1234」を表示することが出来ます。BCD命令部の「K1234」の部分をDレジスタにすることも出来ます。また、「Y0」の先頭についている「K4Y0」のK4はY0~YFの16点使うという意味です。K1なら4点で、K2なら8点・・・といった感じで増やすことが出来ます。
Y0~YFをデバイスモニタ一括よりモニタすると、このようになります。きちんと変換されているのが分かりますね。
表示器とY0~YF出力の関係はこのようになります。
まとめ
今回の記事を要約するとこんな感じです。
ポイント要約
①BCDとは2進化10進数のこと
②10進数のそれぞれの桁を2進数の4ビットで表現する
③ラダーでは「BCD」命令が使える。(命令が使えるシリーズは事前に確認して下さい。)